練馬区大泉学園町 誰もが自由に集える「まちのたまり場」
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月~金 10時〜16時・第2土 10時~14時

[古典文学を楽しむ会]の記事一覧

古典文学を楽しむ会

徒然草93段より(12月の例会)
「牛を売る者あり。買う人『明日その値をやりて、牛を取らん』といふ。夜の間に牛死ぬ。買はんとする人に利あり、売らんとする人に損なんあり」と語る人あり。(原文)

~此の短文で12月のテキストは始まった。

まだ代金の受け渡しがない夜のうちに牛が死んだ、売買が正式でなかったから、買う人は得をして、売る側は損をしたことになる、という。ここから作者の展開が示される。「まてまて、果たして損といえるか、牛は死んだけど持ち主は生きているではないか、人の命は万金に値する、生を楽しむという宝を忘れて、気骨の折れる楽しみ事に心を向けるのがいいか?」などと飛躍していく論法に屁理屈だという人もある、と。ちょっとした人生哲学について触れている。

第二部は「後拾遺和歌集」より
「心にもあらでうき世にながらへば 恋しかるべき夜半の月かな」 三条天皇
藤原道長と確執のあった三条天皇の関係など大河ドラマのおかげで、一段と名前や位についての理解も深められるのが楽しい。

古典文学を楽しむ会2024年12月11日更新

古典文学を楽しむ会

9月の徒然草は、お酒の飲み方について兼好法師の実に観察鋭く、繊細な表現に「ある、ある」と共感し、また決して「酒のみ」を忌避していない様子を楽しみました。

『まづ酒を勧めて、強ひ飲ませたるを興とすること、(略)飲む人のいと堪えがたげに眉をひそめ、(略)逃げんとするを、とらへて引きとどめて、すずろに飲ませつれば、うるはしき人も、たちまち狂人となりて、(略)目の前に大事の病者となりて、前後にも知らず倒れ伏す。(155段より)』
~よく問題を起こす新人歓迎コンパの様子の今とそっくり~

『月の夜、雪の朝、花の本にても、心のどかに物語して、盃出だしたる・・』
『つれづれなる日、思いひの外に友の入り来て、とり行ひたるも、心なぐさむ』(175段)
~酒は百薬の長~

酒飲みについての酔態、失敗、出世の妨げとなったエピソードなど、かなりの詳細に取り上げて、興味深い描写が続きます。

このように高橋先生が「テーマ」を決めて、作品の中から取り出してくださるのでいつも味わい深い学びが体験できます。

古典文学を楽しむ会2024年9月17日更新

古典文学を楽しむ会

6月の「古典文学を楽しむ会」は『徒然草』第76段~80段まで読みました。
片ほとりなる聖法師(片田舎に住む世捨て人)のはずが、何かと世間の人の身の上やら、立ち入った事情を知りたがり人に語りたがるのは承服できない・・といった表現をほんの数行で表現している作者、吉田兼好の巧みなことば遣いに感心します。
先に詠んだ「伊勢物語」にも、昔、をとこありけり。 で始まる「花橘」の 第60段は、仕事にかまけて、心まめならぬ夫を見限って、地方に赴任するをとこについて行った女性が、その土地に勅使としてやってきた使いの接待をしていて、昔の夫であると気づいて尼となり山にこもった。
五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする
という歌があり一連のストリーを数行であらわしているのが「古典」の醍醐味です。本当に楽しい学習です。いかがですか?

ちょっと一息として、川柳も学びます。🔲の伏せ字、わかりますか?

寝ていても団扇の動く🔲心
泣く泣くも🔲い方をとる形見分け
本降りになって出ていく🔲宿り

古典文学を楽しむ会2024年6月14日更新

古典文学を楽しむ会

「徒然草」吉田兼好は、現代でいえばツィッターかな?
久しぶりに会った人が自分のことばかりペラペラとおしゃべりするのにはまいった。品位を欠く振る舞いだ。

よき人の物語するは、人あまたあれど、一人に向きて言ふを、おのづから人も聞くにこそあれ(立派な人がひとりに向けて語る言葉は、自然とまわりの人がおもわず耳を傾けるものだ)。~第56段・・・・2月の学習より

江戸時代の人は川柳、俳句、井原西鶴さえも徒然草から引用して作品を発表しています。教養人には必須の大切な古典文学だったことがわかります。
「ツィッター」のような軽いものではありませんが、いますよねえぇ、一方通行のおしゃべりさんはいまでも。私たちも要注意です。

古典文学を楽しむ会2024年3月6日更新

古典文学を楽しむ会

12月は、長い段、短文の段など3段を読みました。

子どもを「法師」にしようとする親心の様子は、受験生をもつ親たちの自分流の方針の押しつけとなってないか?という下りは現在に通じます。

また、奥の院があることも知らず、手前の門でお参りして戻った法師、ガイドプックもなく、グーグルマップもない草深い山林のこと、勘違いお参りもあっただろうなぁと思わせる千年前の随筆などを楽しんでいます。

物語ではないのでいきなり参加でも十分楽しめます。高橋善恵先生の工夫された授業は、昔の高校生になった気分にしてくださいます。

1月17日、18日です。事前申し込みをお願いします。

古典文学を楽しむ会2023年12月12日更新

古典文学を楽しむ会

10月の学習より
徒然草 第50段  京白川に女の鬼が出たという、うわさに「鬼見」をしようとあちこち人々が今日はどこどこに・・・と探しまわったという話。
「虫めづる姫君」「女の鬼」どちらも、馬場あき子の名文に触れて楽しみました。

ようやく秋めいたこの頃、万葉集の山上憶良の秋の花二首、原文はすべて漢字で表現。
「秋の野に咲きたる花を指折りかき数えれば七種の花」
「萩の花を花葛花なでしこの花をみなへし又藤袴あさがほの花」
と詠んだ昔の人々の見識に脱帽したことでした。

毎月2回の日程が示されますので、どちらかご都合のよい日を予約してご出席ください。(資料代300円、当日払い)

古典文学を楽しむ会2023年10月9日更新

古典文学を楽しむ会(10月)

平家物語です。声を揃えて読み、高橋善恵先生のご指導で、優しく読み解きます。10月はいよいよ、屋島の合戦、那須与一の登場です。

『屋島の合戦の最中、平家方が沖合の舟に扇の的を立てて源氏を挑発する。那須与一は騎乗のまま波間に入り、一矢で的を射落とし、敵・味方の双方から喝采を浴びたという有名なエピソード。また、この合戦で、弓を落としてしまった義経が危険を顧みず拾い上げた話も載せられている。』

日時 : 10月1日(火)又は10月16日(水)

時間 : 10時半~12時

参加費: 資料代300円(当日)

場所 : 練馬区相談情報ひろば・まちの駅大泉学園 平家物語10月二階

(大泉学園町5-6-17)

古典文学を楽しむ会2019年8月7日更新

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